NIEのアイデア
実践をもとにアイデアを提供しています。実践はかなり前のものですので、参考にして 現在ではどのようにできるか考えていただければと思います。

1.新聞が読めるためのスキル
新聞を読めるようになるのは、そんなに簡単なことではありません。日常学習することの積み重ねにより読解力、思考力、表現力などの学力を身に付けることが新聞を読む力 (考え、伝えることも含みます)に大きな役割を果たします。そのような読解力、思考力、表現力とともにいろいろなものを活用する技能としてのスキルを身に付けることも、新聞を読むことに貢献します。ここではそのようなスキルを具体的に提案すると共に私の小学生の娘が実践していることを書きます。
地図帳、地球儀を活用する
私の40年近くのNIE実戦経験から、新聞記事を読めるようになる一番の近道は地図帳、地球儀を活用できるスキルをもつことです。新聞記事を読んでその記事の場所がどこにあるかが分かると新聞を読むことの動機付けがぐんと高まります。地図帳や地球儀で次の内容を検索できるスキルを身につけましょう。
自分が住んでいる市区町村の位置と名前
都道府県の位置と名前
都道府県庁所在地
政令指定都市の位置と名前
国の位置と国名
首都の位置と首都名

日本地図でのスキル実践
当時小学1年生の娘が幼稚園の時にいただいた「にほんぜんこく おいしいものちず」(キンダーブック3 04年5月号付録)は小学生が日本の都道府県を理解するためには、とても興味深く学習できるものです。これを活用して都道府県の位置と名前を名産物と一緒に理解しています。そして、テレビや新聞のニュースの場所を一緒に探しています。
世界地図、地球儀でのスキル実践
娘が地球儀に関心をもったので、地球儀「オデッセイグローブ」(学研トイホビー)をクリスマスプレゼントしました。タッチペンで地球儀をタッチするといろいろな国、都市、海の情報が学べる英語表記の地球儀です。この地球儀と地図帳(「小学生の地図帳」帝国書院版)を組み合わせて世界の国々の位置と名前を見つけています。

娘の提案でこんなこともしてみました。よく娘と一緒に横浜の野毛山動物園にいきます(入園料は無料です)。そこにいる動物は世界各地からきているので、動物園に行って動物が飼育されている場所にある生息している地域の地図をてがかりに国を調べました。国名は地図帳で一緒に探して娘がメモをしました。もちろん、何回も見ていますがしっかり動物も観察しました。家に帰り娘のメモを手がかりに動物が生息している国をこの地球儀で示そうというものです。
娘がメモした動物と国名は次のようです。
ハゴロモヅル 南アフリカ
レッサーパンダ 中国
チンパンジー 中央アフリカ、カメルーン、ナイジェリア、ベナン、ガーナ
マントヒヒ ソマリア、イエメン
アミメニシキヘビ タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン
メガネカイマン ブラジル
アムールトラ ロシア
ライオン ソマリア、エチオピア、ケニア
コサンケイ ベトナム
キリン ケニア
ベニイロフラミンゴ メキシコ、キューバ
エミュー オーストラリア
フタコブラクダ 中国
アカエリマキキツネザル マダガスカル
アビシニアコロブス カメルーン、中央アフリカ、スーダン
コンドル ペルー、チリ
野毛山動物園に行った直後にこんな記事が掲載されました。「カバ食べられ絶滅危機 コンゴの国立公園 3万頭→600頭」(「朝日新聞」06年12月29日朝刊)。掲載されたカバの写真を見ながらこの記事はどのような内容か簡単に娘に紹介しました。そして、掲載された「カバが少なくとも千頭いるとされる国」の地図を見ながら、地球儀「オデッセイグローブ」でその場所を示しました。
動物園に関心がある娘は、日常自然の中でもいろいろな動物に関心をもっています。秋から冬にかけて多摩川にユリカモメが来ます。この季節に必ずユリカモメと遊んでいます。



2.ニュースロゴをつくってみよう
「朝日新聞」2002.11.20夕刊に、「06年ドイツ W杯ロゴが決定 明るい笑顔を組み込む」という見出しの記事がありました。AP通信配信の写真のキャプションには「大会のロゴを発表する06年W杯組織委員会のベッケンバウアー会長」とあり、大会ロゴが写っています。このロゴを4年生に見せたら、「かわいい」と大評判でした。日韓ワールドカップのロゴに比べて、はるかに子どもには親しみやすいものでした。このロゴをヒントに、4年生の子どもたちが「ニュースロゴづくり」に取り組みました。ニュースをロゴに表現してみるのです。
ニュースロゴの前に、NIEロゴを紹介します。これも子どもがつくりました。
少しニュースが古いです。それぞれどのようなニュースなのかネットで調べて、そのロゴが面白いか考えてみてください。


