これまでの教室では、ほとんど例外なく、時間の終わり近くに、学習の整理をおこない、理解のまとめをねらってきた。教師はあまり釈然としない子どもたちに向かって、「わかったか」ときく。そして、「はい」という返事に力がないと、さらに語気強く「かわったか」と問う。(中略)教師が学習内容をこのように整理し確認させることは、実は子どもの理解をゆがめ断ち切ることだからである。子どもはいつもわからないところをもっている。その当然の疑問の点を、むりやりわかったことにさせられ放棄させられるのである。