一つの家屋をつくるのに土台となるもの柱となるもの、屋根となるもの等、各特質を有する物体を要するごとくもっとも健全なる国家を建設するには、文学に秀ずるもの、科学の研究に従事するもの、政治的才能のあるもの、軍事に身を委ねるもの、宗教伝道に生命を献ぐるもの等、人類生活の一方面を分担して勤労するものを以て組織せねばならぬ。現今の学校は人の個性の発達を抑圧してことごとくこれを平凡化し、同一鋳型に投じてダース的人間をつくっているようである。こういう教育では、とても独創、発見、原作、自働に富める人間をつくることはできない。
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